「お手伝い用の服に着替えて、靴磨きをする」イメージとコメントがありますように、服の色は地味目ですが、それでも柄をピンクに女の子らしい色合いにしていますね。(館)
「海外ぬりえ」研究室 No.55
今月はドイツのぬりえ本をご紹介いたします。前回は、2012年3月と2014年5月にご紹介しています。
今月の2冊は、絵が可愛いので購入してきたものです。何冊もこの魔法使いの少女の本がでていますので人気の少女だと思われます。
一つ目の本は、「数字脚本」と翻訳されますが、ぬりえをしながら”数字”を勉強する本です。表面で問題を解くと、裏面に回答が隠されています。1~5までの数字とコウモリやカエルが書かれているページは、数字の「1」を探す問題のようです。回答をみますと、カエルの絵のところに色を塗り、数字の1のところに、○をしています。次のページは、うさぎ、いるか、ねずみ、カエル、鳥がいます。鳥のところには、サイコロの中に●が一つ書いてあります。これを参考にそれぞれの動物の数がいくつかをサイコロの中に書いていく問題になります。数を覚えていくために、いろいろ工夫されています。
2冊目の本は、同じく魔法使いの少女の暮らしに関する本のようです。
最初の絵は、料理に関係する絵のようで、キッチンのストーブや食器棚や食料棚が描かれています。
2つ目の絵は、旅行用のトランクやボストンバッグと少女が描かれています。
この本は左ページはカラーで、色えんぴつ画のようなタッチで絵が描かれていて、右ページが上述のような絵が白、黒で描かれている構成になっています。
色を塗りながら、絵本を作って楽しんでいくのでしょう。
この本は左ページはカラーで、色えんぴつ画のようなタッチで絵が描かれていて、右ページが上述のような絵が白、黒で描かれている構成になっています。
色を塗りながら、絵本を作って楽しんでいくのでしょう。
ぬりえを楽しむには、やはりどんな絵かということが大事です。この絵が可愛いから塗ってみたいという気持ちにさせることが重要だと思います。
ドイツでは、きっとこの魔法使いの少女が可愛いのだと思いました。
いかがでしたか。
来月もまたお楽しみに。海外のぬりえ本をご紹介していきます。
今月のエントランス
「まきばのこ」
年代:昭和30年代
作者:きいち
つなぎを着て、とうもろこしを食べている少女。つなぎは珍しいと思いますが、昭和30年当時にも子ども用にジーンズのつなぎがありました。つなぎを着て、ホッピングをしたり、石蹴りなどをしてていた覚えがあります。本当にきいちは良く観察していますね。
ぬりえ美術館メディア情報
・小学館ウェブサイトPetomorrow http://petomorrow.jp/news_dog/15288 に大人のぬりえサロンの方のぬりえ作品3点が掲載されました。
・京成電鉄「ちょい旅」上野駅~町屋駅特集で、ぬりえ美術館が紹介されています。(4月~6月まで)
展示室のご案内
★春の企画展「童話・絵本のきいち」を開催し、童話・絵本のお話のぬりえを展示しています。
★館内にはぬりえ体験コーナーがあり、自由にぬりえを塗って楽しんでいただけます。
桜前線が北上し、東北、北海道で桜が愛でられていることでしょう。東京では新緑に目を奪われる時期になりました。最近夏の異常気象が言われるようになり、5月頃が一番いい季節かもしれませんね。どうぞいい時間をお過ごしください。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:やわらかいしばふのうえ
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
5月のエントランスは、「どんなファッションがお好き」をテーマにしたぬりえの展示しています。
芝生の上に淑やかに座る少女。なんとエレガントなワンピースを着ているのでしょう。これは縞柄の服ではなく、柔らかなジョーゼットの生地のプリーツではないでしょうか。
子どもならこの時期、綿の服でも着ているのが普通であったと思いますが、ジョーゼットのような柔らかな素材の服を着れるなんて、なんて素敵なことでしょう。遊んだり、運動しても良いように丈夫な生地の服を着せられそうですが、ぬりえの中の少女は薄い、フワフワとした生地の服を着て、とても優雅に優しく見えます。
昭和30年代に小学生でしたが、あの当時はハレとケと言って、よそゆき(外出着)と普段着というものがはっきりしていて、どこかにおでかけの時は、程度はありますがお洒落したといいますか、よそゆき用の服を着てでかけたものです。
今なら遠足の時には、長く歩いたり電車にのったりしますからカジュアルなものを着るのが当たり前ですが、あの頃は遠足も特別な外出ということになり、お洒落な可愛い服、普段着とは違うものを着ていました。同級生と夏の遠足に行った時、わざわざデパートまで行って、薄いローンという生地のベージュ色の服を買ってもらって、出掛けました。友人たちもそれぞれお洒落した服で写真におすましして、写っています。そんな時代でした。(館)