東京都荒川区町屋 土日曜のみ開館
開館時間:(3月~10月)12:00~18:00 (11月~2月)11:00~17:00

ぬりえ美術館

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2022年2月15日の記事

2月の美術館ニュース(2)

ぬりえのあれ、これ No.2 
2022年は、ぬりえの出版物の中からぬりえに関する「あれ、これ」をご紹介いたします。


挿絵の源流、ルーツについて
~小学館スクウェア 「ぬりえ文化」より~


挿絵については「絵のある本の歴史」(荒俣宏 1987年 平凡社)を参考にしたい。

ヨーロッパやアメリカでは、挿絵のことを単に形状的な面からではなく、もっと機能的な面から見る事が多く、ふつうイラストレーションillusutrationと呼びます。日本では略してイラストとっているようです。


このイラストとは「図解」と訳され、ともすれば難解になりがちな文章を、だれにもわかる絵で細く説明したもの、という意味になります。古い日本語に「図説」というものがありますが、これはまさしくイラストの真意を忠実に反映挿せた役です。


しかし、イラストレーションにはもっと根源的な意味があります。照明度をあらわす国際単位をルクスluxと呼ぶように、イラストレーションのラストレの部分は元来「光輝かせる」といいう意味のラテン語に由来します。換言すれば、挿絵は文章を明らかにするもの、引き立たせるもの、ということでしょう。イラストレーションを加えることによって、その文章には付加価値がつき、パワーアップするのです。



今月のエントランス

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「ふらんすにんぎょう」
年代:昭和20年代
作者:キイチ


素敵なドレス姿のフランス人形は、昭和20~30年代にガラスケースの中に入ってどこの家にも1個はあった程流行したドレス人形です。ロングドレスが魅力的であったのと、目がパッチリと大きかったので、日本人は憧れたのでしょう。



ぬりえ美術館展示情報

☆2022年も壁面にはきいちが描いた美人画や童女画の絹本を展示いたします。
(絹本:絹に描いた絵)


展示室のご案内
☆きいちの描く絹本をお楽しみください。

☆館内のぬりえコーナーは、コロナ感染防止のためにしばらくお休みをしています。
ご了承のほどお願いいたします。

Posted: Nurie : 22年02月15日 | 美術館ニュース

2月の美術館ニュース(1)

連日オミクロン株の感染者数が増加しています。海外では、オミクロン株の変異株もでていると言われてお、収束まだ時間がかかるようです。寒いかもしれませんが、三密、手洗い、換気に気を付けましょう。

ぬりえのこころ -今月の一枚-

館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものやテーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。

jp00238x-640.jpg 

タイトル:おにさんこちら

作者:きいち

年代:昭和20年代

   

2月のエントランスは、「昭和20年代のぬりえ」を展示しています。
昭和22年から「きいち」の名でぬりえを描き始めました。戦前は、「フジヲ」というペンネームを使っていました。終戦後1年は、築地に駐屯をしていた米兵の恋人や奥さんの写真を元に肖像画を描いていました。100枚程描いたそうです。


そして昭和22年米兵の駐屯がなくなると、自分の名前でぬりえを始めました。米兵の恋人や奥さんの写真を元に描いたせいか、又はぬりえのモデルが米国のシャーリー・テンプルという子どもの俳優さんであったせいか、きいちのぬりえはハイカラとか、洋風の香りがすると言われていました。


今見ても、きいちの女の子はとてもモダンでお洒落で古臭くありません。その点はお洒落好きなきいちの面目躍如というところでしょうか。センスが良いきいちだから、素敵に可愛らしく描けましたし、女の子の好きなものも良く理解している優しいきいちだから描けたのではないかと思います。


「おにさん こちら」の女の子が着ている半そでの短い上着は、たしかボレロと言われるものだと思いますが、昭和20年~30年代に流行していたものだと思います。きいちは流行に敏感であったからぬりえの中にすぐに取り入れられたのでしょう。


きいちのぬりえの絵を真似して、お母さんに服を作ってもらった、という来館者の方もいたくらいです。(館)

Posted: Nurie : 22年02月15日 | 美術館ニュース

2月の美術館便り

今年もコロナのオミクロン株が猛威をふるっています。昨年末には急速に感染者が減少していましたので、これからは大丈夫かしらという希望が打ち砕かれてしまいました。引き続きマスク、手洗い、密をさけ換気をする、ということに留意していきましょう。


今月の展示室のぬりえのご紹介をしていきたいと思います。
展示ケースは4つのパートに分かれて以下の4つのテーマのぬりえ作品を展示しています。
1. 冬景色
2. 童話の主人公
3. 昭和20~30年代のペット
4. 昭和10年代のフジヲ時代のぬりえ


1.冬景色
今年1月早々に雪がふり積もりました。雪が積もるときは、こんこんと、という言葉がありますが、まさに1月6日の夜はこんこんと降って、当初5センチと言われていた雪が10センチ近くにもなりました。
昭和20~30年代はもっと寒くて、東京でも雪が降りました。そんな雪の頃には女の子であれば“雪うさぎ”を作ったりしたものです。お盆に積もった雪のきれいな部分の雪をお盆に盛って、形をつくり葉っぱの耳、南天の赤い実で目を作り、楽しんだのでした。

冬の居間には大きな火鉢や炬燵で暖をとりました。庭にでれば、落ち葉を集めてたき火をして、時にはたき火の中にさつまいもを入れてやきいもを作ったり。今ではたき火も火鉢も都会では見ることができなくなりました。


2.童話の主人公
きいちは戦後ぬりえを始める前に絵本作家になりたいと絵本を何冊か作っています。そのせいでしょうか、ぬりえの中に、絵本的に物語のぬりえを作っています。「シンデレラ」「おやゆび姫」
「しらゆき姫」「かぐや姫」「桃太郎」「おやゆびトム」等など。
 ぬりえの主人公は女の子がほとんどですが、桃太郎、おやゆびトムやピーターパン等男の子のぬりえも描いています。 アニメ等でディズニーの主人公になれていますが、きいちの描く童話の主人公も可愛いと思いませんか。

3.ペット
ペットは何と言っても当時流行していた犬のスピッツが多く描かれています。雑種の犬を飼う家が多かったですが、急にスピッツが人気になりました。私が子どもの頃住んでいた埼玉の田舎の付近では、どの家も猫と犬の両方買っている家が多かったように思います。猫はねずみを食べてくれるので、猫を飼っていたのです。
最近は犬、猫などペットブームですが、あなたは猫派?それとも犬派?
 
犬、猫以外には手乗り文鳥やカナリア、インコなどの小さい鳥も人気となり飼われていました。私の家では、祖父がカナリアを小屋を作って育てていました。羽根の色を美しくするため、と言って人参を擦って餌として食べさせる等して、大事に飼っていたのを覚えています。


4.昭和10年代のフジヲ時代のぬりえ
昭和10年代、きいちはペンネーム「フジヲ」でぬりえを描いていました。「フジヲ」という名前は「虞美人草」の主人公の名前からとったそうです。カタカナで書けば、男性の名前としても通用しますね。ぬりえ美術館にいらしたお客様が、「フジヲ」がきいちと分かって、自分の知っていたフジヲがきいちだったんだ、と喜ばれる方が多いです。

昭和10年代のぬりえでは、歌舞伎調のぬりえがありますが、大変細かく描かれていてこれにぬりえをするのかしら、と思ってしまうほどですが、寄贈されたぬりえなどにはちゃんと色がついていますので、当時はぬりえはこういうもの、として認識されていたのだと思います。
サイズの大きい物があるのもこの時代の特徴の一つです。当時としても大きいものは値段が高かったと思いますが、大きいと見ごたえがありますので、きっとファンがいたことと思われます。

ぬりえは、まだ戦後のきいちのぬりえには似ていませんが、足が太いところだけは、そのまま残っているようです。

 
3月~5月は、春の企画展となります。 れからも4つのテーマで、きいちのぬりえの魅力をお伝えしていきますので、お楽しみに。(館)

Posted: Nurie : 22年02月15日 | 美術館だより

2月19日(土)より開館いたします。

臨時休館によりご来館を予定されていた皆さまにはご迷惑をおかけいたしましたが、19日(土)より開館をいたします。

2月までの開館時間は、11時~5時(最終入館4時半)ですが、3月より夏時間となり、12時~6時(最終入館5時半)になります。

オミクロン株の感染は続いておりますので、皆様方には体調に充分気を付けられてお過ごしください。

Posted: Nurie : 22年02月15日 | トピックス

2022年2月 3日の記事

新型コロナの感染拡大を受けしばらく臨時休館します。

新型コロナの感染拡大を受け2月5日(土)から2月13日(日)まで臨時休館いたします。今後の状況により上記の予定が変更となる場合もございます。なお、ご来館を予定されていた皆さまには大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、ご理解いただけるよう、お願いいたします

Posted: Ziromin : 22年02月03日 | お知らせ トピックス

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