10月2日より開催のぬりえコンテストの締め切りが10月31日(木)と迫ってまいりました。
残り僅かな日程ですが、どうぞ頑張って作品を完成して、ご応募ください。
お待ちしています。
きいち千夜一夜 No.10
今年はきいちの生誕105年に当たります。これにちなみまして、「きいち千夜一夜」と題しまして、きいちについてご紹介したいと思います。
娘が幼稚園に上がると、妻のまさは親戚や知り合いの娘を住み込みで預かって、裁縫を教えることをするようになる。
しかし、これはあくまでボランティアで始めたことで、一円の儲けにもならない。お針の修行といっても、蔦谷家には、当時の丁稚奉公をよしとするような風潮はないから、娘たちを預かれば、その食事の準備などにお手伝いさんを雇ったりする。まるで賄いつきの花嫁学校。これではむしろ出費のほうがかさむというものだ。
さらに極めつけは、踊りの発表会。一年おきにあるおさらい会の費用は参加するだけでも約三十万円。この日のために家族はもちろん、弟子や使用人にいたるまで、一家総出で着物を新調するから、喜一が稼いだお金など右から左へ、身につく間もなく消えていくのである。
「十畳の部屋は、踊りの稽古には絶好の場だったので、名取になってからは近所のおばさんを集めて踊りを教えたこともありました。月謝はねぇ、ほとんど頂いてなかったんじゃないかな。みんなで踊りの稽古を楽しんで、その後はしゃべりながらお茶を飲んで、無料のカルチャーセンターのようなものでしたよ。その中には、あの、ビートたけしのお母さんなんかもいてね、いつも息子のことを”たけしのばかが・・・”って嘆いていました。将来あんなに才能を発揮するなんて、お母さんの話からは、とうてい想像できませんでした」
この十畳間に、出始めのころのテレビがおかれた時には、近所に住む多くのプロレスファンで賑わった。お針のお弟子たちを集めて、みんなでおはじきをして遊んだり、また、みんなが寝静まると、まさとふたりでトランプ遊びの”神経衰弱”に興じたのも、この十畳間だった。
*参考図書「わたしのきいち」小学館
「おだんご」
作者:きいち
年代:昭和30年代
お団子をお皿に持って、家族みんなで食べるのでしょうか。昭和20~30年代はお団子は家で作って、甘辛のたれをまぶして食べていました。町屋の下町では、餅菓子屋さんがまだ沢山ありますので、美味しいお団子を食べることができます。
ぬりえ美術館グッズ情報
新作のクリアファイルが2種発売されました。和と洋、いずれもとっても可愛いですよ。
1枚440円(税込)
秋が深まってまいりました。何をしてもいい季節ですね。読書、絵画鑑賞、映画など文化的なことから、スポーツ、食べる事まで、楽しいことばかりですね。
ぬりえのこころ -今月の一枚-
館内に入ってスグ目に留まるぬりえは、その時々の季節のものや テーマを設けて月毎に展示しています。このコーナーでは、月替わりのエントランスのぬりえから1枚を選んでご紹介します。
タイトル:おぎょうぎがわるいですね
作 者:きいち
年 代:昭和30年代
10月のエントランスは、「何を食べますか」をテーマに美味しい食べ物のぬりえを展示しています。
寝そべって、おせんべいかビスケットを食べながら、雑誌を読んでいます。昭和20~30年代は、畳の生活が中心ですから、こういう格好をして食べると、美味しいですし、雑誌を読むには、こういうスタイルが一番です。
でも、きいちは、ぬりえを塗ってくれる女の子たちに、「おぎょうぎがわるいですね」と警告をしています。それでも、このぬりえに共感する子ども達は、全国に沢山いたことと思います。
今月のテーマに食べ物を選んだのには、昭和20~30年当時はまだまだ貧しくて、食べ物のぬりえを塗るのも食べた気持ちになって嬉しかった、という来館者様の声を聞いていたので、テーマにしてみました。
「せいようりょうり」「おいわいのたい」「おたんじょうびのケーキ」等など。色々ときいちはぬりえに描いていますが、「せいようりょうり」をこの当時に描いているとは、驚きです。まだまだ西洋料理をたべられる子ども達は本当に少なかったと思います。又「おたんじょうびのケーキ」の大きな事。こんなに大きなケーキはどこで買えて、誰が食べられたのでしょう。どちらも心からの憧れの対象になったことでしょう。
子どもの頃に、大人になったら、お金持ちになったら、「バナナをお腹いっぱい食べたい、と願っていた」と語ったスポーツ選手の言葉を思い出します。
皆さまはどんな食べ物を思い出されますか。(館)
alt="2019年第10回ぬりえコンテスト募集" title="2019年第10回ぬりえコンテスト募集" />10月2日(水)より、東京新聞の朝刊にぬりえコンテストの募集案内が掲載されます。募集期間は10月2日~10月31日(木)です。
ぬりえ美術館のHPでもご案内いたします。沢山のご応募をお待ちしています。
今年のぬりえの課題ぬりえは、きいちの「はなたばとテープ」です。ふるってご応募ください。
ご応募頂いた作品の中から、ぬりえ美術館館長の厳正な選考の上優秀作品を13点選び、ぬりえ美術館に展示し、賞品としてぬりえ美術館オリジナルのグッズもプレゼントします。
以下の応募用紙をダウンロードして、ご応募ください。
ダウンロード→《ぬりえコンテスト2019課題ぬりえ》
(クリックして開いたページを保存してください。)
ぬりえコンテスト2019の課題ぬりえをダウンロードして、ぬりえの人物の絵だけでなく、背景や服なども自由にアレンジして頂いて結構です。あなたのイメージで自由に描いてください。
【応募方法】
上記のコンテスト応募用紙をダウンロードして頂いて、プリントしてから枠線で用紙を切り抜いて頂いて、あなたの自由なイメージの世界のぬりえを描いてください。
ぬりえの裏面または別紙に
①こどもの頃のぬりえの思い出
②この「ぬりえコンテスト」についての感想
③住所 ④氏名 ⑤年齢 ⑥電話番号
などを明記して頂き、下記あて先までお送りください。
※応募にあたって
・ぬりえの台紙はB5サイズまで拡大縮小コピーしてぬりえをして頂いて応募も可能です。
・作品は返却致しかねます。
・優秀作品の美術館での展示は来年1月から2月の2ヶ月間を予定しております。
・優秀作品の発表は、賞品の発送をもってかえさせて頂きます。
・優秀作品ならびに次点作品は、ぬりえ美術館のホームページに掲載いたします。
・頂いた個人情報は、この企画開催のためのみに使用させて頂きます。
【応募先】
〒100-0011 千代田区内幸町2-1-4 日比谷中日ビル3F
株式会社 東京アドレップ ぬりえコンテスト係
【応募締切】
2019年 10月31日(木曜) 必着です。